リン酸の語り処

遊戯王OCG考察・構築案の物置です。

7のカードデザインから考察するデザイナーの意図について

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※本記事には、週刊少年ジャンプ本誌及びFateGrandOrder第2部6.5章に関するネタバレが微量程度含まれます。気になる方はご注意ください。

 

春が終わり、梅雨と共に夏の足音が少しずつ聞こえ始めてきた今日この頃皆様いかがお過ごしでしょうか。お久しぶりです。CCDです。

このところ私事で色々慌ただしく、ようやく最近は落ち着き始めてまいりましたので、こうして筆をとりました。

 

さて、早速本題に入りますが、皆様「7」というカードをご存知でしょうか。

このカードにつきましては皆様も重々理解されてると思いますので、今回は、このカードは「3枚でセットの能力を持つ」という程度に留めさせていただきます。

 

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皆様は遊戯王において「複数枚のカードでセットになった能力」というとどのようなものを思い浮かべられるでしょうか。
モンスターなら、古いところだと「エクゾディア」。それ以降だと「フラッピィ」等があります。
では、魔法ではどのようなものがあるでしょうか。古いところだと「ウィジャ盤」があります。


では、「7」はどのようなタイミングで登場したのでしょうか。

 

勿体ぶらずに述べますと、「7」は「ウィジャ盤」登場から約2年半後、「ファラオの遺産」にて登場いたしました。
「ファラオ」と言えばピンとくる方も居られるかと思いますが、あの「スピリット・オブ・ファラオ」が収録された弾でもあります。

 

疑問には思いませんでしょうか?


ウィジャ盤」も「スピリット・オブ・ファラオ」も複数枚の魔法・罠に関連する効果であり、登場も「7」より前もしくは同時期になります。
そして、前者の2枚は両方ともデッキから永続魔法を持ってくることが出来る永続罠です。


では、何故「7」は全てが永続魔法カード、かつ全てをフィールドに発動する必要があるのでしょうか。それこそ、デッキから毎ターン同名を発動して3枚揃うと効果発動、という形ではないのでしょうか。

 

この謎は非常に難解でした。

休憩中や通勤時間にニューロンを開いて関係ありそうなカードを探したり、ルフィとカイドウの決戦をわくわくしながら読んでいたり、トラオムを仲間と共に駆け抜けるなど、さまざまなアプローチからの考察を試みました。


そして、呪術廻戦を読んでいた際にふと気づきました。
詳細については省きますが、とあるキャラクターが相手と戦いながら自分一人だけパチスロをうち、大当たりするとバフがかかるという能力を使用しており、これこそ答えなのではないかと天啓を受けました。

 

ウィジャ盤」も「第一の棺」も両方とも儀式的な術であり、そのために準備や進行に時間はかかりますが、一度開始すると着実に進行していきます。
しかし、「7」はスロットです。つまり、運です。当たり前なのですが、スロットは回すだけなので準備は不要です。


また、スロットは確実に揃うものではないので、どれだけ待とうが準備しようが関係ありません。

そう。「7」が永続罠ではなく永続魔法であることは手軽に行えること、即ち儀式的な側面を持たないことを表しており、デッキから毎ターン持ってくるという形ではないことは運要素を表しているのです。


つまり「7」とは、「自分のデッキをスロット台に見立て、相手と戦いながら勝手に一人だけでスロットを回し続ける」というカードなのです。


そのため「7」を中心としたデッキで、サーチやサルベージなどで「7」をかき集めに行くという行動は、相手を前にしながらスロット台に張り付き、必死に目押しを試みるといった行動と似ていると言えるかもしれません。

 

 

長々と語ってまいりましたが、最後に以下のような言葉で締めさせていただきます。

 

 

ギャンブル依存症」は立派な病気です。また、依存症は孤独感や不安や焦りによって始まり、自分からは問題と認められないという性質があります。
そのため、友人や知人が依存症かもしれないと思った際には、1人で抱え込まず、お近くの「保健所」や「精神保健福祉センター」に御相談ください。