リン酸の語り処

遊戯王OCG考察・構築案の物置です。

「7」の謎 -神話・宗教的な側面での考察 その2-

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本日は「7」学会・宗教学派の発表会 第2回へご出席いただきありがとうございます。

本発表に関する諸注意ですが、有用なコンボやデッキレシピ等の提供は一切行っておりません。予めご了承ください。

 

 

 

本発表:「3」との因果性について


皆さん、お久しぶりです。

前回の発表はご覧になられましたでしょうか。まだご覧になってない方は是非ご覧になってください。合わせて「7」の効果をご存知ない方もテキストをご参照いただけますと幸いです。

 

 

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今回も7についての宗教・神話的側面から考察していくのですが、今回は数字の「7」については考察していきません。そちらの方での考察が気になる方は上記リンクより前回の発表をお読みください。

 

 

数字の「3」について


今回考察していくのは数字の「3です。

何故「3」について考察していくのかと言いますと、理由は「3」個あります。

 


まず一つ目は「何故「7」が3枚揃ったときという条件で効果処理を行うのか」という点です。


一見デッキに入れることができる最大枚数が3枚だからということで納得してしまいそうになりますが、少し違和感があります。

 


何故、このカードのテキストは「7」が表側表示で2枚揃っている状態でこのカードを発動した時という書かれ方をしていないのでしょうか。


その理由として考えられる答えは一つです。

このカードに「3」という数字が書かれていることが重要であるからです。

 

 


二つ目は、「何故「7」が3枚揃った時にドローできる枚数が3枚なのか」という点です。


こちらについても3枚のカードを使用しているから3枚ドロー出来て当たり前に感じてしまいそうになりますが、遊戯王の最初期においても1枚使って2枚ドローできる「強欲な壺」がある以上、発動条件が難しい「7」の効果によって4枚以上ドローしても良いはずです。


では、何故ドロー枚数が3枚なのでしょうか。その理由としても考えられる答えは一つです。

それは、7」の効果でドローすべき枚数が3枚であるからです。

 

 


そして三つ目ですが、「ドローは3枚揃った時のみ発動するが、ライフ回復はそれぞれが墓地に送られた時に発動するといったように独立している」という点です。


ドローは効果として強いため3枚全て揃わないと発動せず、ライフ回復は効果として強く無いため単体でも発動できるように調整されていると納得してしまいそうになります。

しかしこのカードは遊戯王の序盤で出てきたカードであり、カードやルールの調整がお世辞にも上手いとは言えない黎明期の近辺のカードです。

 

では何故、ライフ回復効果は「3」枚それぞれに独立しているのでしょうか。

 


その答えは一つです。

それは、ライフ回復が「3」体の存在の独立を示唆しているからです。

 

 

◉「7」に関する3の考察

①何故、「7」が3枚揃ったときという条件で効果処理を行うのか?

→このカードに「3」という数字が書かれていることが重要であるから

 

②何故、「7」が3枚揃った時にドローできる枚数が3枚なのか?

→「7」の効果でドローすべき枚数が3枚であるから

 

③何故、ライフ回復効果は「3」枚それぞれに独立しているのでしょうか?

→ライフ回復が「3」体の存在の独立を示唆しているから

 

 

 

「3」に関する考察


では、前述の3つの理由についてそれぞれ一つずつの考察、合計3個の考察をこれから進めていきます。


まずは、一つ目の何故3枚揃った時と記載されているかについて考察していきます。

この謎を紐解くためには、創世記第15章の記述が必要になります。掻い摘んで内容を説明すると、アブラムが主の言葉を受け、3歳の牛・羊・山羊の合計3頭を生贄に捧げたという記述があります。

つまり捧げるもの、生贄にとっては「3」とは主への信仰を表す数字になります。


だからこそ「7」においてテキストに3枚と明記することで、効果を発動するために3枚の「7」を捧げるという行為が神への信仰を表す行為であるということを明示化しているのです。

 

 


次に、二つ目の何故ドロー枚数が3枚なのかということについて考察していきます。


皆さんは円卓の聖騎士のガウェイン卿をご存知でしょうか。遊戯王の聖騎士カテゴリのカードのモチーフになった人物の一人であり、かのFateシリーズでも彼をベースとしたキャラクターが人気を博しています。

そのガウェインの持つ「陽が出ている間は力が3倍になる」という特徴・特性をご存知の方も多いはずです。

 

また話は変わりますが、皆さんは英語圏での「才能」の表現する言葉をご存知でしょうか。それは「ギフト」です。才能・優れた力は神から与えられた恩恵であり、神からの「ギフト」であるということです。


これをガウェインの話に当てはめると、ガウェインは陽が出ている間は力が3倍になるギフトを持っている。つまり、神からの恩恵を得ていたということになります。


つまり「3」こそが神からの恩恵を表す聖なる数字である。ドロー枚数が3枚であるのは、神からの恩恵を象徴しているからと説明できます。

 

 


そして最後に、ライフ回復が三つに分割されている理由について考察していきます。

と言っても、この理由の考察のヒントは既にいくつも述べてきました。


創世記、聖書、主、信仰、神、聖なる数字、恩恵、独立……そして「3」。

これらの言葉から連想されるものについて、既に皆さんも思い浮かべているでしょう。

 

それは、父なる神であり、神の子であり、聖霊であるという独立しているものが一つのものを表しているという三位一体です。

 


つまり、ライフ回復効果が3つに分割されながら、効果として一つにまとめられているのは7」が神を表しているからです。

 


3」枚が揃った時に「3」枚が破壊され、「3」枚のドローが行われ、ライフ回復効果が「3」回発動する。

 

ここまで読んでいただいた皆さんなら、この「7」の効果発動時の一連の流れが、神を象徴しているということをご理解頂けたはずです。

 

 

 


数字の7の考察の際にも「7」は神のカードであるという考察結果を得られましたが、数字の3の考察においても同様に7」は神のカードであるという考察結果が得られたという偶然の一致に驚きと納得を感じながら、今回はここで筆を置かせていただきます。


最後まで本発表をご静聴いただき、誠にありがとうございました。皆様への感謝とともに本記事を締めさせていただきます。長い時間お付き合いいただき、誠にありがとうございました。

更なる「7」学会の発展を願い、終わりの言葉とさせていただきます。