リン酸の語り処

遊戯王OCG考察・構築案の物置です。

【機皇神マシニクル∞³ 】デッキ紹介&解説

皆さん、はじめましての方ははじめまして。お久しぶりの方はお久しぶりです、CCDです。
色々忙しくて、デッキ紹介記事が遅くなって申し訳ありません。自分語りもさておき、早速デッキの解説に移っていきましょう。

 

 

概要と解説

今回紹介させていただくのは、あのイリアステル滅四星の、あのキャラクターが使っていたカードをエースとして主軸に据えたデッキです。最近出た新規カードによって強化された、あのキャラクターのデッキです。

 

数々の未OCG化のカードが大量にカード化されて、さらに、漫画版にてシンクロモンスターの新規まで手に入れたあのもう一人の遊星ともいうべき

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Z-ONEの時戒神

 

ではなく、

 

未OCG化のカードだけでなく大量の新規、そしてバスター・モードによる新戦術、それらに加え専用のリンクモンスターまで手に入れて、新時代に対応した、みんな大好きのDの
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アンチノミーのTG

 

でもなく、

(注:ここまで述べた時点で、もう残りは2択ですが、もう少しこの茶番にお付き合いください。)

 

優秀なサーチ・リクルート効果を持つ新規が追加され、自分のカテゴリーのカードが1枚しか存在できないというデメリットからも解き放たれた、あの映画の敵を務めた
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パラドックスのSin

 

でもなく、

 

 

 

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「少年よ、これが絶望だ」

 

残る最後のイリアステル滅四星アポリア機皇デッキ

その中でも3つの絶望を束ねた《機皇神マシニクル∞》のデッキです。

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待ってください。
何を待つかは言ってませんが待ってください。

 

まず、この《機皇神マシニクル∞》(以下、マシニクル)のスペックについてお話ししましょう。


マシニクル手札から機皇モンスターを3枚墓地に送るという召喚条件を満たした場合のみ特殊召喚できます。この召喚条件がなかなかに曲者で、墓地・除外に送られたりしても蘇生・帰還が出来ません。

つまり、一度墓地に送られたマシニクルをもう一度フィールドに出すためには、マシニクル本体とそのコストとなる機皇モンスター3枚をサルベージしなくてはなりません。
まぁ、一言でいうと苦行ですね。

これだけ出しにくいのであれば除去されにくい何か耐性を持っていてほしいのですが、なんとこのマシニクル一切の耐性を持ちません。あえて言うのであれば、攻守ともに4000という数値が唯一の耐性と言えなくもありません。今の環境では言えません。アニメで持っていた墓地の機皇帝パーツを用いた耐性効果は無くなりました。正直、墓地の機皇を身代わりにする耐性効果は欲しかったです。

シンクロモンスターを吸収する効果も、現在ではシンクロモンスターの採用率の低下からフレーバーテキスト程度の役割しか果たしません。吸収したシンクロモンスターを利用したバーン効果は、発動タイミングのシビアさと攻撃できないデメリットから発動する意味が薄く、インクの染み程度だと考えて相違ありません。


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カードにインクをこぼしてしまった人のイラスト

 

 

次に、マシニクルの召喚条件のコストを確保するコンボと、マシニクルの場持ちを良くするため採用しているコンボについてお話しします。

召喚条件のコストを確保するためには、かの有名な(?)《バイオ・ファルコン》と《カオス・インフィニティ》によるリクルート特攻を用いたサーチループを使います。
ご存知ない方のために一応解説させていただくと、

①《カオス・インフィニティ》がセットされている状態で、《バイオ・ファルコン》をセット

②バトルフェイズの開始時に《カオス・インフィニティ》を発動し、《機皇兵スキエル・アイン》をリクルート

スキエルアインで相手のモンスターに特攻し続けることによって、《バイオ・ファルコン》の効果を複数回発動する

というコンボです。最後に《機皇兵ワイゼル・アイン》を呼んで《ギアギガントX》を出すことで、さらに機械族をサーチすることもできます。
特攻による戦闘ダメージがキツイので、手札補充も出来る《チキンレース》で戦闘ダメージを抑えます。

 

ちなみに、このコンボでサーチできる機皇モンスターはわずか2種類です。
その2種類とは《機皇神龍アステリスク》と《機皇帝グランエル∞》です。

アステリスクはこのデッキだと、フィールドに出すことはほぼ不可能です。手札コスト以外の使い道はありません。ドローした時のデメリットが大きいので、さっさとデッキからサーチして手札に抱えてしまいましょう。
グランエル∞アステリスクよりもカードパワーも高く使い勝手が良いのですが、特攻をしたりチキンレースを使う関係上、攻撃力がそれほど上がりません。効果破壊へのカウンターでの壁モンスター生成程度の役割と割り切って運用しましょう。

ここまでの動きをまとめると次のような感じになります。

 

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(※リサイクラーはイメージです)

 

私はこの動きを"ゴミ集めコンボ"と呼んでいるので、ピッタリのイラストですね。

 

マシニクルの場持ちを良くするためには、ユニオンモンスターのABCを使います。
マシニクルは光属性・機械族なのでABCの装備条件を満たしており、ABCを装備することで、それぞれモンスター・魔法・罠への耐性、および一度きりの破壊耐性を得ます。ABCを全て装備することによって誕生する完全究極体マシニクルは、相手のカードの効果を受けない攻守4000のモンスターになり、絶望を与える存在としてふさわしくなります。


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なのでこのデッキでは、特に何もなくても相手ターンのエンドによくABCを解体します。EXモンスターゾーンに居座られても邪魔ですし、3000打点程度では最近の環境だと心もとないです。しかし、分離してマシニクルに装備することで、効果が効かない4000打点になるので大変場持ちが良くなります。

 

次に、マシニクルデッキの新規についてお話ししましょう。最近出たマシニクルデッキの新規とは…


そう、マシニクルを確定でサーチできる《エマージェンシー・サイバー》です。
前から《サイバー・リペア・プラント》などのサーチカードはありましたが、マシニクルをサーチできるカードの枚数が増えたことで、より安定性が向上しました。

「《エマージェンシー・サイバー》は出てからもう1年以上経つので最近ではなくない?」と思われる方もいるかもしれませんが、平成2期仮面ライダーが始まったのはつい最近のことだと感じるので、このところ10年以内の出来事は最近のことだと言うことができます。

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それはさておき、

 

マシニクルサーチとしてのお株を奪われたリペア・プラントですが、このデッキでは他にも役割がいくつもあります。その中でも重要なのが、前述の2つのコンボの支援です。

リペア・プラントは光属性・機械族なら何でもサーチできるので、マシニクルの召喚条件のコストのための"ゴミ集めコンボ"の軸となる《バイオ・ファルコン》やABCの起点となるB、ABCのうち足りないパーツを必要に応じてサーチすることができます。
また、ABCを何度も解体するこのデッキの性質上、光属性・機械族のサルベージ効果も、ABCを再利用ためにエクストラデッキに戻すという大きな意味を持ちます。
両方の効果を利用するためには、墓地に《サイバー・ドラゴン》が3枚必要ですが、その条件を満たすためにABCがとても役に立ちます。
相手のエンドにABCを解体し、そのまま、自分のメインに《サイバー・ドラゴン・コア》を召喚し、リペア・プラントをサーチします。そして、ABCのパーツの1体とコアを素材に、《サイバー・ドラゴン・ズィーガー》を出します。そして、ズィーガーはフィールドでは《サイバー・ドラゴン》なので、ABCのパーツの1体とズィーガーズィーガーを出します。そして、ABCの最後のパーツとズィーガーズィーガーを出します。

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すると、墓地に《サイバー・ドラゴン》が3枚になるので、リペア・プラントの効果を両方適用する条件を満たします。また、ズィーガーは下方向にリンクマーカーを持つので、リンク先に《ABC-ドラゴン・バスター》を融合召喚できます。

このズィーガーを出し続けるコンボの役割はこれだけではありません。純粋にズィーガーが盤面にいれば、打点補助に役に立つというのもありますが、このコンボ自体が、もう一枚の新規カードに大きな影響を与えます。

その新規カードとは《ボーン・フロム・ドラゴニス》です。そう、マシニクルを召喚条件無視しながら出せる唯一のカードです。更におまけのように、効果への完全耐性を得ます。

しかし、このカードで出されたマシニクルの攻守はフィールド・墓地から除外した光属性・機械族のモンスターの数に比例した数値になります。なので、墓地の光属性・機械族の枚数を増やすということはとても大きな役割を持ちます。ズィーガーの連続召喚やABCの解体も、このカードのための布石であると言うことができます。

 

デッキレシピ+カード解説

随分と話も長くなって来たので、皆さんの気分転換がてら、ここらでデッキレシピを貼ります。

 

機皇神マシニクル3

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さて、ここからはサクサク解説していきます。

ABCを安定して立てるための《ユニオン格納庫

ABCのための手札コストとして、Bでサーチしたり、Aでサーチするチューナーでもある《トルクチューン・ギア

ABCの解体に失敗した時や、墓地のパーツが除外された時の保険の《スクランブル・ユニオン

機械族の伝家の宝刀、《リミッター解除

 

EXデッキについて、

ABCの解体をトリガーにした機皇モンスターのサーチや、チキンレースをこちらだけ無視することが出来る《クリフォート・ゲニウス

相手を吸収するサイバー・ドラゴンお家芸の《キメラティック・フォートレス・ドラゴン》と《キメラティック・メガフリート・ドラゴン

ボーン・フロム・ドラゴニス》の発動後に、超攻撃力で相手を蹂躙する《トポロジック・ゼロヴォロス

あとは、汎用性が高いリンク2・3モンスターを採用しています。

 

 

コンセプト

今更にはなりますが、このデッキのコンセプトについてお話しさせてもらいます。
ズバリ、このデッキのコンセプトは「最善手がマシニクルを出すことである状況がデュエルで発生する」と言うものです。

一見、ABCやサイバーでの展開だけで何とかなりそうですが、ズィーガーはその効果の性質上、ライフを詰めることに対して力不足であり、ABCは解体を挟まないと手札コストが不足して、こっちが追い詰められます。更に、デッキ内の機皇モンスターが手札に溜まって行き、大量の不要札を抱える自体にも陥ります。
そうした中で、そうした不要札を処分しながら打点になれるマシニクルは戦局を決める一手になり得ます。
将棋で例えるのであれば、相手の陣地に切り込み荒らす飛車・角のような駒ではなく、そうした駒が荒らした後に、最後に相手を詰めるために持ち駒から打つ金将銀将香車のような役割だと言えるのかもしれません。


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終わりに

最後に、告知をさせていただきます。
9月23日兵庫県伊丹市いたみホール 地下多目的ホールにて「風霊デュエル会3」を開催させていただきます。
参加者全員にお渡しする参加賞や、イベントにて一部の方にお渡しする予定のプレイマットも用意しております。
景品がどのような物になっているかは、私のTwitterのアカウント( @CCD2426 )をご確認ください。

私もスタッフとして忙しくはありますが、デュエルをしたいと考えております。その際に今回紹介したデッキも使う予定ですので、是非参加してください。また、参加される皆さんは是非お声掛けください。
よろしくお願いします。